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レポート・コラム

−福井県済生会病院 取材レポート【2】−
「看護師の宿命を乗越える環境作りを」副院長・看護部長 大久保清子氏
 

−−−全国の病院で、看護師の副院長が3年前に比べ3倍に増えたといわれています。 現場の声や課題を吸い上げ病院運営に反映させるという点でその活躍が期待され注目を集めています。
働きやすさ、働きがいの構築という点で、何か具体的にご提案された点はありますか?

例えば、先頃の7:1看護が始まったときは、「7:1看護加算手当」という形で報酬をつけました。みんな喜びましたね、「働かなきゃ!」という感じになりました。(笑)

また、「選べる勤務体制」として、夜勤ができない時、例えば育児中や体調不良な時などは、申請で夜勤が免除になる様にしました。

そして充実した看護師の教育システムも人材育成に貢献していると思います。
教育研修は、希望するところから入れ、無理なく受けられるステップにできています。

病院東館 外観

病院東館 外観

また、再就職の方には、本人に応じた教育プログラムを 作成し対応しています。
教育専任師長の存在は、就職を希望される方にとって非常にポイントが高いですね。
スタッフが自主的に開催している研修会等では受講者を院外から広く募集しオープン形式で勉強しているので、連携病院のナース、看護学校の先生などがおみえになり、それも刺激となって活発に取り組めています。
院内の研修はもとより海外の研修も含め、個々のやる気を強力にサポートし、働きがい向上という点に積極的に取り組んでいます。

−−−現場で働く看護師の視点から、ワークライフバランスについてどうお考えですか?
とても大切だと思います。

専門職ですから、生涯を通じて活動してほしいのですが、ライフステージでのちょうど結婚して子育てするような年代がピンチになりやすいです。そういう時期が看護師として一番力が発揮できる時なんですね。

それを家庭に縛られる、または仕事に縛られる・・・それはよくないと思います。
そのあたりのバランスをいかに上手に取っていくかがとても大切だと感じます。
健診センター

健診センター
看護職っていうのは、家庭を持ちながら働いていかなければいけないっていうのがあるんですね。
いい看護もしたいし、家庭作りも子育てもある・・・いろんなことが重なってしまう状態に陥りがちです。
「いかにバランスをよくするか」っていうことでみんな悩んでいます。
それを早く改善してあげたい、そんな思いですよね。

その悩みが深くならないうちに、バランスを取りやすい環境を整え、さらに自分の成長を実感できる環境を作ってあげることが大切だと思っています。
−−− 今後の課題は?
さらなる院内保育園の充実や、育児をしながら働くための支援や、労働環境の整備も必要です。

今後どのような方向に進むのかまだわかりませんが、規定の退社時間より2時間早く帰りたいとか、1日6時間しか働けないけどパートではなく正職員のままで働き続けたいっていうような希望雇用形態に沿った働き方への対応を検討していかなければならないと思っています。(※注1)

以前、「自分の好きな時間だけ働ける」っていう看護師のパート募集をしたら、ここの退職した職員が30人も集まってくれました。
自分の好きな時間で働けるっていうニーズがすごく多い事を実感しましたね。

院内のある調査では、パート職員のモチベーションが非常に高いというデータもあります。

その事も含めて、職員全体で今後どう働いていけるのかっていう事をさらに検討していかなければならないと思っています。

取材日:2007年6月12日

(※注1) 取材当時、検討中であったこの正職員の育児・介護のための6時間勤務制度は、実際に平成19年10月より実施されています。
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